SPICEを用いたE級スイッチング回路の自動設計ツールの実装
関屋大雄, 江沢徹, 谷萩隆嗣
電子情報通信学会非線形問題研究会, vol.NLP2007-04, pp.37-42, Apr., 2007. [pdf document]

<Abstract>

本稿ではSPICE上に実装したE級スイッチング回路の設計ツールについて紹介する.本ツールはサイバネットシステム(株)から販売されているPSpiceとOPTIMUSを開発ツールとして使用した.設計ツールを実装するにあたり,PSpiceのバイアスポイントの自動計算機能の問題があるため,2種類の設計アルゴリズムを準備している.一つは理想的なスイッチモデルなどで能動素子を置き換えた場合のアルゴリズムで高速な計算が可能であり,もう一つは回路素子として,能動素子モデルを直接用いた場合のアルゴリズムで計算時間は多少犠牲にする.両方のアルゴリズムともE級スイッチング回路を設計を行う上で,高精度な設計を達成できる.さらに,OPTIMUSに内蔵されているGUI機能を用いることにより,設計の過程全体を容易に行うことができる.設計の妥当性を示すために,2種類の設計例を紹介する.