方向性窓を用いたランダム値インパルス性雑音検出器
山下 哲孝, 小倉 宗則, 呂 建明, 関屋 大雄, 谷萩 隆嗣
第19回信号処理シンポジウム, no.C6-3, Nov., 2004. [pdf document]

<Abstract>

本論文では,複数の方向性窓から平坦部を探索することで, 未検出や誤検出の問題の改善を図る,ランダム値インパルス 性雑音検出器を提案する. 提案する検出器では,エッジの方 向性を考慮した,方向性を持つ窓を異なる角度で用いる. 複 数の窓から画素値のばらつきの小さい平坦部を含む窓を選択 し,選択した窓内のデータで雑音検出を行う. 平坦部を検出 することで,窓内の画素値のばらつきは小さく,順序統計量 の中央に埋もれた雑音も順序統計量の上下に出すことができ る. よって,雑音判定を精度良く行うことができる. その結 果,平坦部を検出できた場所では,誤検出率を増加させずに 未検出率を減少させることができる. 計算機実験より提案す る検出器の有効性を示す.