周期性を有する回路の設計法
関屋 大雄, 丹治 裕一, 呂 建明, 谷萩 隆嗣
電子情報通信学会非線形問題研究会, vol.NLP2003-185, pp.49-54, Mar., 2004. [pdf document]

<Abstract>

論文では, 周期性を有する回路の設計において新たな計算アルゴリズムを提案する. 提案するアルゴリズムでは文献[1] で提案された回路の設計アルゴリズムにおいて, Newton 法に用いるヤコビ行列を偏微分の定義に基づいた近似式で置き換える. これにより, アルゴリズムの中で変分方程式を導出する必要がなくなるため, 回路方程式を陽な形で与える必要もなくなる. 提案するアルゴリズムでは, 回路構成, および回路の応答のみが必要となるため, 既存の回路シミュレータを流用することが可能となる. それにより, 回路構成の決定から所望の条件を満足する素子値の導出までを全て計算機上で行うことができ, 回路設計, 開発に関する効率が大幅に改善されることが期待される.