Research and Development on Wire-Free Robot by Wireless Communication and Wireless Power Transfer <Abstract> 産業用ロボットを始めとするメカトロ機器の内部には，多くの配線が存在する．これらの内部配線は，可動域の制限，重量の増加，生産コストの増加，組立・分解のコスト増加，断線リスクなど，設計，生産，導入，保守の面で多くの欠点を生じさせる．ロボットの配線には，制御信号を送る制御線と電力を供給する給電線の二種類が存在するが，多関節アームロボットにおいて，二種類の配線を同時に無線化する研究は多く行われていない．そこで筆者らは，これらの内部配線の無線化を目指したワイヤフリーロボットに関する研究開発を行っている．これまでに，制御線を60 GHz帯のミリ波帯無線通信によって，給電線を磁界共鳴方式の無線電力伝送によって，ロボットの関節部分を無線化させたワイヤフリーロボットのプロトタイプモデルを開発した．そして，本プロトタイプモデルを用いて，高速動作・高トルク制御など高機能化や実用化に向けた検証を実施している．本発表では，ワイヤフリーロボットの概要，さらに高機能化および実用化に向けた検討状況について報告する． |