連携協調動作するワイヤフリーロボットの研究開発概要 <Abstract> ロボットやメカトロ機器内部には多くの配線がある.その無線化を我々は,ワイヤレスハーネスと呼び,他に先駆けて2009年から研究を進めてきた.それから15年あまり経過した2023年度から,(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR),室蘭工業大学,千葉大学,東京都市大学で新たに研究クループを作り,連携協調動作するワイヤフリーロボットの研究開発を開始した.この研究では,過去に開発した,制御を60GHz帯の無線通信で行い,関節部で非接触給電することで,配線を無くすことに加え,関節部分で脱着を容易にすることで分解組立を可能とし,さらに複数ロボットでの連携協調動作することも目指す.無線通信は高速化して小型の装置に実装し,電力もピークで1kWを目指すなど,あらゆる部分で実用化に近づけていく.本稿では,本研究の背景や,全体概要について説明する. |