Wi-Fiハンドオーバーのためのデバイス上LLMの評価
永井 翔也、グエン キエン、関屋 大雄
センサネットワークとモバイルインテリジェンス研究会, Jan., 2026. [pdf document]

<Abstract>

無線ローカルエリアネットワーク (WLAN)において,ハンドオーバー効率はサービス品質 (QoS)を決定 する重要な要素である.従来のハンドオーバーロジックは静的な受信信号強度指標 (RSSI) の閾値に依存しており,性 能低下の原因となることが多い.最近の大規模言語モデル (LLM) の進歩により,デバイス上で動作する LLM がマル チモーダルな文脈を活用して閾値を動的に調整できることが実証されている.しかし,特にエッジデバイスのリソー ス制約下におけるプロンプト構造への LLM 推論の感度については,未だ十分に解明されていない.本論文では,ロー カルで動作する Llama3.1:8b モデル向けプロンプトエンジニアリング戦略の体系的な評価を提示する.「コンテキスト の重み付け」「ペルソナ」「ヒステリシスマージン」「プロンプトの構造化」などを導入した。実験結果は,プロンプト 構造によって調整される顕著なトレードオフを明らかにした.Llama3.1 で最適化したプロンプトが信号強度の最大化 (平均 RSSI の向上) を優先する一方で,Gemini3 で最適化したプロンプトは冗長なハンドオーバーを抑制し,推論遅延 を約 28 %削減することに成功した.