ラプラス-ガウスフィルタを用いたインパルス性雑音検出器
山下 哲孝,関屋 大雄,呂 建明,谷萩 隆嗣
電子情報通信学会信号処理研究会, pp.73-78, Jan., 2006. [pdf document]

<Abstract>

インパルス性雑音の除去手法として,インパルス性雑音検出器と復元器からなる二段処理によって画像の復元を行う,Progressive Switching Median(PSM)フィルタが提案されている.PSMフィルタでは,雑音検出器により検出した雑音のみ復元器で処理するため,非劣化画素の歪みを発生させることなく画像を復元できる.しかしながら,検出器において,雑音を検出できない未検出,および雑音でないにもかかわらず雑音と判定してしまう誤検出が発生すると,復元器の復元精度が低下してしまう.PSMフィルタでは,輪郭部において誤検出が発生しやすく,誤検出を抑制しようと閾値を大きくすると,未検出が増大してしまうという問題があった.本研究では,ラプラスーガウス(L-G)フィルタを用いたインパルス性雑音検出器を提案する.L-Gフィルタにより,画像の平たん部・輪郭部の抽出を行う.抽出した各部位ごとに異なる閾値を設定することで,精度良く雑音を検出することができる.さらに,計算機シミュレーションから提案する検出器の有効性を検証する.