同期CDMAマルチユーザ受信方式における分割BBD法
高野 友佑, 関屋 大雄, 呂 建明, 谷萩 隆嗣
電子情報通信学会論文誌A, vol.90-A, no.4, pp.305-314, Apr. 2007. [pdf document]

<Abstract>

マルチユーザ受信方式のための分枝限定(BBD)法に基づく検出器は,最ゆう検出器に近い誤り率をもつが,その最大計算量はユーザ数の増加に伴い,指数関数的に増加する問題がある.本論文では,マルチユーザ受信方式における分割BBD法を提案する.提案方式では,ユーザを複数のグループに分けることで,BBD法の最大計算量を大幅に削減する.また,分割による誤り率の劣化を抑えるために,各グループは他グループのユーザの信号を除去し,更に,複数の解候補を導出する.最終的に,各グループの解候補の全組合せの中から最良の解を選択する.提案方式の最大計算量は,BBD法の最大計算量より小さいことを明らかにする.更に,計算機シミュレーションにより,提案方式はBBD法に近い誤り率を保ち,その平均計算量はBBD法とほぼ同等か小さいことを示す.また,提案方式は計算量と誤り率の関係において,従来提案されている検出器と比較して,優れたトレードオフをもつことを示す.

 

Copyright (C) 2001- S-Lab., Dept. of Information and Image Sciences, Faculty of Engineering, Chiba Univ. All Rights Reserved.