指向性アンテナを用いた隠れ端末問題の改善
松本直文, 稲葉雅彦, 関屋大雄, 阪田史郎, 柳生健吾
2009年電子情報通信学会総合大会, pp.B-7-63, Mar. 2009. [pdf document]

<Abstract>

無線マルチホップネットワークにおいて, 隠れ端末問 題によるスループットの低下が問題となっている[1]. 文 献[1] では, 2 つの指向性アンテナの指向性を180°異な る方向に向けて送受信を行い, 通常の隠れ端末問題を抑 制している. さらに, データの送信と同時に, もう一方 のアンテナを用いて抑制信号を送信することで, 送信方 向の逆側から到来する送信電波を抑制している. ここで, 送信方向の逆側から到来する送信電波により衝突が発生 することを, 指向性隠れ端末問題と呼ぶ. 文献[1] では, キャリアセンス範囲の1=2 の範囲に抑制信号を送信して いる. しかし, 文献[1] の手法では端末間の距離が変化す ると, 抑制信号の範囲外の端末が指向性隠れ端末となり, 衝突が発生する. 文献[1] では, 端末間の距離が変化した 場合において, 抑制信号の適切な送信範囲を考慮してい ない. 本稿では, 文献[1] の手法における抑制信号の送信範 囲について検討する. シミュレーションより, スループッ トが最大となる抑制信号の送信範囲を示す.

 

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