サブバンド分割を用いた低複雑性 SLM 法
今町 友哉, 渡邉 達, 関屋 大雄, 阪田 史郎
電子情報通信学会論文誌B, vol.J92-B, no.8, pp.1245-1255, Aug. 2009. [pdf document]

<Abstract>

直交周波数分割多重(OFDM)における問題の一つに,PAPR(Peak-to-Average Power Ratio)が高くなる問題がある.そのような背景の中,PAPRを低減しつつ計算量を抑える手法として低複雑性SLM(Selected Mapping)法が提案されている.しかし,各候補信号を生成するために候補信号分の変換行列が必要になるため,候補信号数の増大に伴い計算量が増大する.本論文では,サブバンド分割を用いた低複雑性SLM法を提案する.提案手法では,低複雑性SLM法とサブバンド分割を組み合わせることにより,従来手法である低複雑性SLM法,及びサブバンドSLM法と比較して計算量を削減することができる.更にサブバンド分割において各グループのIFFTポイント数が異なるような分割規則を適用することにより,計算量の更なる削減を達成する.シミュレーションにより,提案手法は低複雑性SLM法と比較して同じ計算量ではPAPR特性が改善され,同じPAPR特性を達成するための計算量は少ないこと,またPAPR特性の性能限界を高めることを示す.

 

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