IEEE 802.11 無線マルチホップネットワークにおける連成効果とその解析
眞田 耕輔, 関屋 大雄, 小室 信喜, 阪田 史郎
電子情報通信学会ネットワークシステム研究会, vol.111, no.8, pp.49-54, Apr. 2011. [pdf document]

<Abstract>

CSMA/CA方式を用いた無線ネットワークにおいてスループットを低下させる要因として隠れ端末問題がある.特にマルチホップネットワークにおいてはこの隠れ端末問題の影響が顕著に表れる.これまでに無線ネットワークにおける最大スループットについては多くの解析がなされている.シングルホップネットワークにおいて,隠れ端末同士の送信に依存関係が生じる連成効果の発生が指摘されている.しかし,マルチホップネットワークにおいては,連成効果に順ずる現象についてまだその発生は確認されていない.本稿では直線状双方向無線マルチホップネットワークにおける連成効果の発生とそのメカニズムを明らかにする.また,この連成効果の影響を考慮した最大スループット解析を行い,シミュレーションとの比較により妥当性を示す.この結果は連成効果の発生メカニズムを解析的に明らかにしたとも言える.

 

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