潮流計算可視化シミュレータの開発?
岡部和弘, 関屋大雄
電子情報通信学会 複雑コミュニケーションサイエンス研究会, vol.115, no.178, pp.51-56, Aug. 2015. [pdf document]

<Abstract>

複数の発電所や負荷が存在する電力システムにおいて,各ブランチに流れる電力量や電力損失を計算することを潮流計算という. 潮流計算の結果が可視化されることにより,直感的にシステムの電力潮流状態を把握できる. 電力潮流の様子を可視化し表示するシミュレータを実装すれば,システム内の電力状況を容易に把握でき,より有効的な電力の制御につながると考えられる. しかし,これまでの潮流計算を行うシミュレータにおいて,潮流状況の可視化に注力したものは存在しない. また,時々刻々と発電量が変化する自然エネルギー発電源を組み込んだシステムに対し,時間変化する電力潮流状況を直感的に把握できるシミュレータの開発は行われていない. 時間変化する潮流の様子を把握することは,今後増加する自然エネルギー発電源を含めた電力システム全体の制御に必要不可欠であるといえる. 本論文では,潮流計算を可視化し,直感的な電力潮流状況の理解を助けるシミュレータの開発を行う. 自然エネルギー発電所を組み込み,需要変動を考慮した場合としない場合の2通りで潮流の様子やロス,潮流量を考察することにより,提案するシミュレータの有用性を確認する.

 

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