[招待講演] 無線マルチホップネットワークのスループットおよび遅延解析
関屋大雄
電子情報通信学会ネットワークシステム/無線通信システム研究会, vol.115, no.368, NS2015-139, pp.71-76, Dec. 2015. [pdf document]

<Abstract>

本稿では著者の研究を中心に,IEEE802.11マルチホップネットワークのスループットおよび遅延解析についてその考え方の経緯を紹介する。マルチホップネットワークの解析の難しさは空間と時間における均一性と局所性にどう折り合いをつけるかにある。著者らは局所性を考慮することに重要性を指摘し,MAC層のモデリングを行った上で端末間の結合,すなわちネットワーク層の動作を記述する「ボトムアップ解析」の概念を提案した。さらに, 待ち行列理論を導入することにより,局所性を考慮した遅延特性を記述することができる。これらの考え方を導入することにより,ネットワークトポロジに応じた汎用性のある解析が可能となってきており,さらに解析技術を発展させることによりネットワークのダイナミクスを短時間に的確に把握できる技術を確立していきたい。

 

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