MHz帯小形電子機器向けワイヤレス電力伝送技術
細谷達也, 岩谷一生, 関屋大雄
電気学会全国大会, Mar. 2016. [pdf document]

<Abstract>

近年、ワイヤレス電力伝送(ワイヤレス給電)の研究開発は活発化している。離れた場所に位置する電子機器や二次電池に電力を供給するワイヤレス給電機能は、様々な製品や用途に活用でき、科学技術の発展とビジネスの展開が大いに期待できる。一方、技術、製品、市場用途はそれぞれ互いに影響を及ぼし、技術は製品で確立され、製品は市場用途で価値が決まり、市場用途は技術に制約を受ける。産業応用では、技術、製品、市場を総合的に捉えたワイヤレス給電システムの技術開発が必要である。 ワイヤレス給電は、電力システムに関わる総合技術である。スイッチング電源との親和性は高い。スイッチング電源装置は、今日、民生機器を始めとするあらゆる電子機器に用いられている。ワイヤレス給電でもスイッチング技術を用いること、パワーエレクトロニクスを応用することが推進される。ワイヤレス給電では、電力源から目的とする負荷までの電力供給の過程において、電力損失を低減する技術は非常に重要である。 本稿では、MHz帯小形電子機器向けワイヤレス電力伝送技術について、回路トポロジーについて論じながら、MHz帯高周波スイッチング動作による電力変換技術を共通軸として論じ、フルブリッジDC-DCコンバータ、E級ワイヤレス給電、D級ワイヤレス給電の技術について紹介する。

 

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