送信直後の各端末の送信確率を厳密に表現したIEEE 802.11p EDCA 飽和スループット解析
伊熊 真太郎, 関屋 大雄
知的環境とセンサネットワーク研究会, vol.117, no.426, pp.157-162, Jan. 2018. [pdf document]

<Abstract>

車車間通信や路車間通信の通信規格であるIEEE 802.11p Enhanced Distributed Channel Access (EDCA)において, 従来の解析手法を適用した時の飽和スループットは実測, シミュレーション結果などと誤差が生じる. 本論文では, 誤差の原因として, 送信直後の端末がBackoff-Timer = 0を選択したときに特別な挙動を生み出すことを見出し, IEEE 802.11pではその挙動が生じやすいことから誤差が顕在化することを突きとめた. また, 上記の挙動を考慮し新たな状態を追加したマルコフモデルを提案する. 提案する解析手法と, シミュレーション結果および従来の解析手法との比較により, 本論文で推論する誤差の原因が正しいことを確認するとともに, ネットワークの特性を精度よく表現することに成功していることを示す.

 

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