IoTデバイスにおけるマイクロペイメントの実現可能性について
中田涼太, グエン キエン, 関屋大雄
電子情報通信学会コミュニケーションクオリティ研究会(CQ)CQ2020-57, vol.120, no.258, pp.56-61, Nov. 2020. [pdf document]

<Abstract>

IoT アプリケーションのように,数円から数十円の少額電子決済であるマイクロ ペイメントを利用する需 要が高まっている.マイクロペイメントは,仮想通貨 と分散台帳技術を用いることで実現できる.しかし,ビットコ インなどの従来 の仮想通貨には,取引手数料や遅延時間などの課題がある.新しい仮想通貨であ る IOTA は,マイク ロトランザクションを達成することができる.IOTA は,マ イニングを必要とせず,高速で手数料無料の取引を実行 できる.本稿では, IOTA を使用してマイクロペイメントシステムを作成し,ネットワークエミュレ ータと IoT デバ イスである Raspberry Pi における実現可能性について評価す る.また,システムの遅延時間を測定し,比較する. mininet-Wifi を用いたネ ットエミュレータ環境,IoT デバイス環境において IOTA を使用したマイクロペ イメントを 実行することができた.遅延時間の比較では,計算能力の低い IoT デバイスでは,ハッシュ計算による計算タスクが 大きいため,遅延時間が大き くなった.

 

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