無線スパイキングニューラルネットワークの動作時間の短縮の検討
長澤龍司, グエンキエン. 鳥飼弘幸, 関屋大雄
電子情報通信学会 信学技報(CCS)2022-08, p.80~85, Aug. 2022. [pdf document]

<Abstract>

我々は IoT(Internet of Things) ネットワーク等の情報ネットワークにおいて, IoT デバイスにニューロンの情報処理を搭載することで, IoT ネットワークにスパイキングニューラルネットワーク (Spiking Neural Network :SNN)のダイナミクスを実装することができるというコンセプトを提案している.しかし,これまで実装してきたシステムにおいて,通信の特性と SNN の学習能力の関係について検討がされてこなかった.本研究では, IEEE802.15.4e に準拠する IoT 向け無線通信に TDMA(Time Division Multiple Access) を組み合わせた無線 SNN(Wireless SNN :WSNN) について, TDMA のサブスロット幅と学習能力の関係について検討する.サブスロット幅の下限はネットワークの発火数と密接な関係があることが明らかとなり,学習の成功と失敗を分ける閾値が存在することが示される.このような特性は CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance) に準拠する通信デバイスを用いることがその本質であり,同時通信可能な通信デバイスを用いて WSNN を評価することの重要性が示唆される.

 

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