直線状無線マルチホップネットワークにおける指向性アンテナを用いた高スループット化方式
松本 直文, 関屋 大雄, 阪田 史郎, 柳生 健吾
?情報処理学会論文誌?, vol.51, no.6, pp.1320-1329, June 2010. [pdf document]

<Abstract>

無線LAN標準のIEEE 802.11 DCFを用いた直線状無線マルチホップネットワークにおいて,隠れ端末問題によるスループットの低下が問題となる.隠れ端末問題を抑制するために,指向性アンテナによるビームフォーミングを利用したMACプロトコルが提案されているが,指向性アンテナを用いることによる新たな隠れ端末問題が発生する.本論文では,直線状無線マルチホップネットワークにおける端末に2つの指向性アンテナを用いたシステムにおいて,端末の送信を抑制する信号を発生させることで隠れ端末問題を解決するプロトコルを提案する.シミュレーションを行い,提案手法の有効性を示す.また,提案するプロトコルにおける最大スループットを解析的に導出する.解析結果より,提案手法では衝突を削減できるため,最大スループットを決定するボトルネックが衝突ではなくキャリアセンスによる送信待機時間となることが示される.

 

Copyright (C) 2001- S-Lab., Dept. of Information and Image Sciences, Faculty of Engineering, Chiba Univ. All Rights Reserved.